30秒 お得な非公開物件情報 無料会員登録
2015/11/26不動産基礎知識
家を建てられる敷地とは?土地を買うときに気をつけておきたい注意点東洋エステート

土地を買う際には、必ず敷地条件をチェックしよう!

自分が住みたいと思う土地に、自分の希望を取り入れた夢のマイホームを作りたいというのは、誰しも思うことではないでしょうか。

立地も住環境も良く、広さも申し分ない土地を見つけ、購入費用も予算内に収まる場合、すぐにでも買いたくなるのは当然ですが、ちょっと待って下さい。その土地、本当に大丈夫ですか?

実は土地には、家を建てられるものとそうでないものがあります。建築基準法で定めた条件を満たした土地でないと家は建てられないのです。

それをチェックせずに土地を買った場合、家を建てられなかったり、建てられたとしても、自分の希望とはかけ離れたものを建てる羽目になってしまいます。

そうならないためにも、買おうとしている土地が建築基準法の定める敷地条件を満たしているかどうか、必ずチェックしましょう。

建築基準法で定める「家が建てられる敷地」とは?

建築基準法では、どのような敷地でないと家が建てられないのでしょうか。

接道義務

まず挙げられるのは「接道義務」です。接道義務とは、「幅4m以上の道路に2m以上接した敷地でなければ家は建てられない」というものです。ここで言う道路とは、建築基準法第42条で定められた道路、つまり、「幅員4m(特定行政庁が指定した区域内では6m)以上のもの」のことを言います。

建築基準法の規定では、道路に接していない敷地に家を建てることはできず、道路があっても、2m以上道路に接していない敷地には家を建てることができないのです。

もし、どうしても道路に接していない敷地に家を建てなくてはならないのであれば、接道義務を果たすため、必要な土地を借地する必要があります。

なお、道路の幅が4m未満の場合は、条件を満たせば家を建てることができます。それは、道路の中心から2m後退したラインを道路境界線とする、というものです。敷地面積は減ってしまいますが、こうすることで家が建てられるようになります。

可分不可分の制限

建築基準法では「可分不可分の制限」が定められており、一つの敷地に二つ以上の建物は建てられない、という規定があります。

ただし、トイレやキッチン、浴室などがない離れや、物置き、ビルトインガレージなどは同一敷地内に建築することができます。

そのため、例えば親子二世帯で一つの敷地に家を建てたい場合は、敷地を分割しなければなりません。分割した場合は、分割したそれぞれの敷地に対し、接道義務や建ペイ率・容積率などの制限がかかります。

用途地域

用途地域の制限も建築基準法では定められており、住宅や店舗付の住宅が建てられない地域があります。また、建てられる住宅の大きさに制限がかかる場合もあります。

位置指定道路

位置指定道路についても注意が必要です。位置指定道路は私道として、均等持分または敷地面積の割合による持分などにより、そこに接する敷地所有者全員の共有になっていることが一般的ですが、持分がない場合もあります。

例えばその宅地を開発した業者が持分を所有しており、居住者には持分がないというケースなどがそれに該当します。その場合、金融機関からの融資が下りない可能性がありますので、注意が必要です。

下水道も土地を買う時の重要なポイント

次にチェックするポイントは、下水道です。

現在、国の政策により、全国各地で下水道の整備が進められています。都市部の場合はほぼすべての地域で、汚水が下水道によって処理されていますが、中には普及が進まず、下水道本管が設置されていない地域もあります。その場合、各家庭で浄化槽を設置しなくてはなりません。

家を建てる時、すでに下水道本管がその地域に通っているのであれば、給排水本管引き込み工事を行う必要があります。この工事は各市町村が指定する業者が行い、工事にかかる費用は大体50万円程のようです。

反対に、家を建てる時にまだ下水道本管が通っていないようであれば、合併浄化槽を設置し、浄化槽の点検・清掃等の料金が必要になります。その際、点検・清掃等には年間で2万円程かかります。

ただ、浄化槽の設置については現在、市町村が補助金を出す場合もありますから、設置の際は市町村に問い合わせてみると良いでしょう。

また、後になって、その地域に下水道本管が通った場合、市町村から下水道本管への接続の指示があります。接続を拒否することは原則できず、浄化槽を使用している場合は1年以内に下水道管に接続する義務が発生します。

仮に接続を拒否した場合、強制執行されるので覚えておきましょう。

なお、接続の際には、排水本管引き込み工事、敷地内の配管工事、浄化槽処理工事あるいは撤去など、多額の費用がかかります。排水経路などによっては敷地内の塀などを撤去しなければならないこともあるので留意しておくと良さそうです。

最後に

いかがでしたでしょうか?土地さえあれば家が建てられるというものではなく、その土地に家が建てられる条件は建築基準法で細かく定められています。

また、下水道についても、後々多額の費用が発生する場合がありますので、しっかり調べておきましょう。